奈良県高校野球、夏の地方予選大会。

その戦いには独特の魅力がある。もちろん、全国大会である甲子園にはさまざまなドラマがあるし、伝説も生まれる。

一方で、地区大会には、そしてその一回戦には高校生の等身大の姿がそのまま映し出されるのだ。

150キロ近い豪速球を投げるプロ注目の投手が投げるわけでもなく、高校通算50本塁打を記録するスラッガーが、スイングすることもない。

教室で学ぶ普通の高校球児が、ボールパークにおいて全力でプレイする。

昨日、奈良橿原神宮にある佐藤薬品スタジアムで一条高校が初戦に出場。ダンス部の3年生を引率し、応援に行って参りました。

この状況下で、観客も対策と制限の中、試合の準備が進められ、梅雨明けの空のもとプレイボール。

試合は1回表に一条が6点を先取。その後2点、2点、2点と得点され、7回終了時には6対6の同点に。試合展開的には圧倒的に相手チームが優勢。

8回は両校ゼロ。

9回表に一条が2点を取り8対6。

9回裏、相手チームがチャンスを作り、1点。

8対7。

なおもランナーは三塁。

飛球はレフトへ。

これを左翼手が捕球し、試合終了。

8対7で一条高校の勝利。いわゆるルーズベルトゲームです。野球の大ファンであったアメリカ大統領、フランクリン・ルーズベルトが、もっともエキサイティングな野球は8対7のゲームだと答えたことが由来とされる。

野球の応援を通じて、応援する側に立つことによって、応援されている自分たちの立場をより深く真実をもって知ることができたのではないかと、

思います。

勇気とともに踊り続けよう。